臥龍梅

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    臥龍梅

 八代城北の丸跡にある臥龍梅は、幹の形が地に臥せた龍の姿に似ていることから、その名があります。梅は寒さが厳しい時期に、いち早く咲くことから「百花の魁」とも呼ばれ、時代を先駆けたすぐれた人物にも例えられます。
 臥龍梅のある場所は、千利休の高弟でもあった細川三斎(忠興)が晩年を過ごしたところで、寛永17年(1640)7月、三斎はここに数寄屋(お茶室)を築き、庭園整備を進めました。臥龍梅は三斎が手ずから植えたと伝えられ、三斎亡き後も細川家の筆頭家老である松井氏により大切に守られてきました。
 樹齢は400年近く、三斎ゆかりの名木として、熊本県天然記念物に指定されています(昭和57年8月28日指定)。毎年2月中旬頃、淡紅白の美しい花を咲かせます。

 傍らにある臥龍梅碑は、明治17年3月、松井家12代当主松井敏之の意を受けて、八代の碩学名和童山により建てられました。碑が建てられるに至った経緯について、三斎ほどの人物が家臣に命じることもなく自ら植えたといわれる臥龍梅に、どのような願いが込められているのかを、松井敏之が名和童山に問い、それに対する名和童山の答えが碑文に刻まれています。

   何 者 驪 龍、  化 作 老 梅、  頷 珠 粲 爛、  花 光 爭 開、
   嗟 此 厥 初、  先 公 所 栽、  人 中 之 傑、  花 中 之 魁、
   相 傳 相 承、  世 闘 芳 來。
  (何物か驪龍(りりょう)、化して老梅となる。
   珠をふくみ燦爛(さんらん)、花光争いて開く。
   ああこれ、そのはじめ、先公の栽(う)ゆるところ。
   人中の傑、花中の魁(さきがけ)、あい伝えあい承け、
   世々芳来(ほうらい)をたたかわす。)

  【訳】
   驪龍(黒竜)が老いた梅の木となった。
   頷下の珠は美しくきらめき、争うように開いた花は輝いている。
   この梅の木はその昔、かの細川忠興公が手づから植えたもの。
   人中の傑(八代の優れた逸材)よ、花中の魁(臥龍梅)よ、
   互いに刺激しあい発展しながら、いつか世の中にその名を知らしめよ。

 臥龍梅のある場所は、細川家筆頭家老であり、220年余八代城主を勤めた松井氏歴代を祀る松井神社境内地となっており、八代城北の丸だった時代の庭園跡が残っています。境内全域が「八代城跡群 古麓城跡、麦島城跡、八代城跡」として、国史跡に指定されています。

住所 八代市北の丸町2-25
駐車場 松浜軒駐車場(八代市立図書館東側)をご利用ください。
時期・見頃 2月下旬から3月中旬
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